Coldcard流出1.3億ドル規模の推計に|日米が28年ぶり円買い協調介入 — 8月4日
2026-08-04
予測市場が示す市場心理
詳細 →BTC、8月中に$67,500到達
参加者の意見が二分 — 市場は方向感を探っている
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8月4日の暗号資産市場は、ハードウェアウォレットの信頼を揺るがす事件と、為替の急変という2つの外圧に挟まれている。Coldcardの脆弱性を突いたビットコイン流出は第4波に入り、被害推計は1億ドルの大台を超えた。一方、日米が7月31日に実施した円買いの協調介入が3日に公表され、円キャリー取引の巻き戻しが暗号資産に波及するとの警戒が出ている。ビットコインは6万3,677ドルと前日比では小幅高だが、現物ETFは3週続いた資金流入が途切れた。
- Coldcard流出は第4波に入り、被害推計は最大2,055BTC・約1.3億ドルに拡大(8月4日時点)
- 日米が7月31日に円買いの協調介入、円買いでの協調は1998年以来28年ぶり
- BTCは6万3,677ドル・前日比1.0%高、現物ETFは7月27〜31日週に6,153万ドルの流出
- クラリティ法案は来週の議会休会前に上院で初回投票の見通し
- ブラックロックがステーブルコイン準備資産向けトークン化MMF2本をSolana・Ethereumで提供開始
Coldcard流出、被害推計が1億ドル超に
ビットコイン専門ハードウェアウォレット「Coldcard」の脆弱性を悪用した流出が、第4波とみられる段階に入った。Galaxy Researchの集計では盗難額は1,596BTCで損失は1億ドルを超え、影響を受けたアドレスは7,700以上、最終的な被害は2,055BTC・約1億3,000万ドルに達する可能性がある。Decryptは1,816BTC・約1億1,400万ドルとする推計を伝えている。被害額は7月30日の第1波で594BTC、8月1日に1,082BTC、8月2〜3日に1,367BTC・4,585アドレスと段階的に膨らんできた経緯があり、数字は現在も動いている。原因は2021年3月のファームウェアに残っていた乱数生成の弱さで、攻撃者は端末に物理的に触れることなくシードフレーズを推測できたとされる。
この事件を受け、ビットコインのアクティブアドレス数は64万5,000から約100万へ急増した。ただしこれは利用拡大ではなく、保有者が安全なウォレットへ資金を退避させた動きとみられ、小額送金の急増を通じて計3万9,600BTCが動いた。バイナンス創業者のCZ氏は「ハードウェアウォレットにもバグがある」と述べ、グレースケールは影響範囲を限定的な脆弱性と分析している。
攻撃者が支配するアドレスの資金は現時点で未使用のまま留まっており、この規模の盗難としては異例の状態にある。オフライン保管であっても乱数生成やファームウェアの品質に依存する構造が改めて可視化された形で、資産を単一のデバイスに集中させない運用が問われる局面が続く。
28年ぶりの円買い協調介入、円キャリー巻き戻しに警戒
日米両当局が7月31日に円買いの協調介入を実施していたことが、8月3日の財務大臣談話で公表された。円買いでの協調介入は1998年6月以来28年ぶり、協調介入全体としても2011年の東日本大震災直後以来となる。ドル円は7月下旬に一時1ドル=164円に迫る約40年ぶりの円安水準にあり、介入後は157円台まで水準を切り上げた。米30年債利回りが2007年以来の高値を記録するなか、QCPグループは円キャリー取引の巻き戻しが暗号資産市場に波及するリスクを指摘している。
足元の相場は8月4日12時台の時点でビットコインが6万3,677ドル・前日比1.0%高、円建てでは約1,004万円。イーサリアムは1,860ドルでほぼ横ばい、ソラナは73.66ドルとなっている。Glassnodeの週次分析は、現物需要が弱くデリバティブも守勢である一方、オンチェーン活動と長期保有者の動向は底堅いと整理している。資金フローでは、ビットコイン現物ETFが7月27〜31日の週に6,153万ドルの流出となり、3週続いた流入が途切れた。8月3日も3,321BTC・約2億1,032万ドルの流出が観測されている。
為替が金利差ではなく当局の介入で動く局面では、円建て資産としての暗号資産の値動きがドル建てと乖離しやすくなる。国内の投資家にとっては、ドル建て価格が横ばいでも円建て評価額が振れる状態がしばらく続く可能性がある。
クラリティ法案、来週の上院初回投票へ
米上院のスーン院内総務は8月4日、暗号資産の市場構造を定めるクラリティ法案について、来週の議会休会入り前に初回投票を行う見通しだと述べた。議会は9月14日まで休会に入るため、この期間を逃せば審議は秋以降にずれ込む。もっとも、争点となっている倫理条項をめぐるホワイトハウスの回答は依然示されておらず、日程は流動的な状態にある。業界団体のBlockchain Associationは、全米保安官協会が示した法案批判に逐一反論する書簡を上院指導部に送付した。証券会社Bernsteinは、成立の遅れは市場に逆風となるものの規制整備そのものは前進しているとの見方を示している。
法案が休会前に動くかどうかで、SECとCFTCのどちらが何を所管するかという長年の不確実性が解消される時期が変わる。可決に至らなかった場合は規制当局の裁量による執行が続く構図となり、事業者の商品設計にも影響が及ぶ。
ブラックロック、トークン化MMFをSolanaとEthereumで提供開始
世界最大の資産運用会社ブラックロックは8月3日、トークン化キャッシュプラットフォームを拡充し、マネー・マーケット・ファンド2商品の提供を開始した。投資対象は現金と短期の米国財務省証券に限定され、所有権はSolana、Ethereum、Tempoの各チェーン上で記録される。GENIUS法が定める適格準備資産の要件を満たす構造とされており、ステーブルコイン発行者が準備資産の運用先として利用することを想定している。ただし発行者が今後も継続して利用できるかは、規制の変更次第で左右される可能性がある。
準備資産の運用という、これまでオフチェーンで完結していた領域がパブリックチェーン上に載る動きになる。ステーブルコインの裏付けがどこでどう管理されているかを検証しやすくなる一方、規制要件の変更に運用側が追随できるかが実務上の焦点となる。
国内はステーブルコイン決済実証とBTCBOX再開
ローソンは、ステーブルコインの店頭決済導入を検討するための実証実験を行うと発表した。円建てと米ドル建てのステーブルコインによる店頭決済を検証し、ウォレットにはメタマスクも利用する。取引所側では、1月29日からサービスを停止していたBTCBOXが8月3日10時にログインと暗号資産の入庫を再開した。日本円の出金は8月10日に再開する予定となっている。またbitbankは、Cosmosネットワークのアップデートに伴いATOMの入出金を一時停止している。
決済実証は、ステーブルコインが送金・保管から日常の支払いへ用途を広げられるかを測る試金石になる。国内取引所側では停止していたサービスの再開と海外事業者の撤退が同時に進んでおり、利用者の選択肢の入れ替わりが続いている。
ストラテジーは3度目の売却、ビットマインはETH買い増し
ストラテジーは7月27日から8月2日にかけて1,638BTCを約1億473万ドルで売却したと発表した。保有量は842,138BTCとなり、売却で得た資金は優先株の配当とSTRC株の買い戻しに充当された。同社は6月以降ビットコインを購入しておらず、ドル準備金は40億ドルに積み上がっている。今年3度目の売却となったことを受け、マイケル・セイラー会長は自身が個人で保有するビットコインは1サトシも売却していないとXで説明した。
一方でビットマインは先週1万399ETHを追加購入し、保有量は約580万ETH、イーサリアム流通供給の約4.8%に達した。目標とする5%保有まで96%まで進んだ形で、同社は450万株の自社株買いも実施している。トランプ大統領の息子2人が支援するアメリカンビットコインは、第2四半期に過去最高となる932BTCを採掘し、保有量を8,000BTC超に伸ばした。
企業のバランスシートに載った暗号資産は、価格の変動だけでなく配当や株主還元の原資としても動く段階に入っている。売却が資金繰りによるものか相場観によるものかで市場への含意は変わるため、次の四半期開示での説明が注目される。
ソース
Coldcard流出、被害推計が1億ドル超に
28年ぶりの円買い協調介入、BTCは6.3万ドル台
クラリティ法案、来週の上院初回投票へ
ブラックロック、トークン化MMF2本を提供開始
ローソンがSC決済実証、BTCBOXは一部再開
ストラテジー3度目の売却、ビットマインはETH買い増し