BTC高値圏で足踏み|Term Financeに850万ドル攻撃、ZEC ETF25日上場 — 8月24日
2026-08-24
予測市場が示す市場心理
詳細 →ETH、8月中に$2,600到達
参加者の意見が二分 — 市場は方向感を探っている
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ビットコインは高値圏で足を止めている。8月22日に一時7万9,000ドル台と約100日ぶりの高値をつけたあと、8月24日12時時点は7万7,285ドル。24時間の値幅も7万5,775〜7万8,013ドルと狭い。上昇の起点は米財務省による長期国債買い戻しの拡大で、財政懸念が金とビットコインを同時に押し上げた構図だが、日足RSIはすでに80を超えている。週明けの材料はチェーンの外にも積み上がっており、Term Financeへのガバナンス攻撃、Coldcardのファームウェア更新、25日に予定されるZcash現物ETFの上場と、性格の違う話が並んだ。
- BTCは8月24日12時時点で7万7,285ドル。24時間で+0.3%、7日間では+22.8%(CoinGecko)
- Term Financeがガバナンス機構を突かれ約850万ドル流出。Strategy VaultのTVLの約68%にあたる
- Coldcardが新シード生成にユーザー由来のエントロピー投入を必須化。被害は1,778.84BTC、約1億1,270万ドル
- グレースケールのZcash現物ETFが8月25日ごろNYSE Arcaで取引開始予定。ZECは832ドルで7日間+71.3%
高値圏で足踏み、RSIは80超で利益確定売りが入りやすい
CoinGeckoによると、8月24日12時時点のビットコインは7万7,285ドル、日本円で約1,228万円。24時間では+0.3%とほぼ横ばいで、値幅も7万5,775〜7万8,013ドルにとどまっている。ただし7日間で見れば+22.8%、30日間でも+20.9%で、8月22日につけた7万9,000ドル台は約100日ぶりの水準だった。イーサリアムは2,436ドルで7日間+29.2%、XRPは1.47ドルで+48.7%と、戻りの勢いは主要銘柄のほうが大きい。
起点になったのは相場の外側の話だ。米財務省は8月19日、長期国債の買い戻し規模を1回あたり最大20億ドルから少なくとも40億ドルへ引き上げると公表した。長期金利が押し下げられ、金は1オンス4,600ドルを超えて14週ぶりの高値に接近している。QCP Capitalは、米国債が上昇分の大半を失ったあともビットコインと金は同程度には下げなかった点を今週最も注目すべきクロスアセットシグナルだと分析した。レイ・ダリオ氏は8月24日のLinkedIn投稿で、政府内保有分を除く米債務が年間歳入の約6倍にあたる約32兆ドルに達したとして、ポートフォリオの10〜15%を金に、加えて少量のビットコインを持つべきだと述べている。
一方で、過熱の指標も出ている。bitbankの長谷川友哉氏は日足RSIが80を上回っており、テクニカル的にはいつ利益確定売りが入ってもおかしくないと指摘した。アナリストのAli Charts氏は週足の上昇率26.81%を2019年の31.98%、2023年1月の24.90%と並べ、弱気相場の終了局面と似たパターンだとしたうえで、あくまで過去事例との比較だと断っている。
買い戻しの拡大は財政の持続性への疑念の裏返しでもあり、金とビットコインが同じ理由で買われている。ここから先は来週の米四半期GDPと7月のPCEデフレーターが、この解釈を補強するか崩すかを決める。RSIが80を超えた状態での指標発表は、方向が出たときの振れ幅が大きくなりやすい。
Term Financeがガバナンス機構を突かれ、850万ドルが流出
イーサリアム上で固定金利型の貸借を提供するTerm Financeで8月23日、ガバナンス機構を悪用した攻撃が発生した。PeckShieldとCertiKの集計では、攻撃者は約2,843ETHと約168万USDCを引き出し、USDCはそのまま約168万DAIへ交換されている。被害額は約850万ドルで、攻撃前のStrategy VaultのTVL約1,245万ドルの約68%にあたる。攻撃者のアドレスは事前にTornado Cashから2ETHを受け取っていた。
Term Labsはガバナンスエクスプロイトを確認したと発表し、調査が進み次第詳細を共有するとしている。Yearnは、脆弱性がTerm独自のガバナンス機構にあり、標準的なYearn V3 Vaultには影響がないと説明した。ガバナンス側の保護機能が働かなかったことは判明しているが、攻撃者がどの権限をどう悪用したかは現時点で公表されていない。
コントラクトのロジックではなく、それを変更できる側の権限設計が破られている。前日にはThe Sandboxのブリッジで委任権限の乗っ取りが起きたばかりで、二日続けて狙われたのは資金そのものではなく管理権限だった。監査済みのコードを使っていても、誰がそれを差し替えられるのかは別の問いとして残る。
Coldcardがシード生成を作り直し、既存シードは移行が必要
ハードウェアウォレットColdcardを手がけるCoinkiteは8月20日、ファームウェアの更新を発表した。Mk4とMk5向けが5.6.1、Coldcard Q向けが1.5.1Qとなる。中心にあるのは乱数生成の作り直しで、新しいシードを作るときは不規則な間隔での65回以上のキー入力、6面サイコロ50回、コイン投げ128回のいずれかによってユーザー由来のエントロピーを入れることが必須になった。これを端末が持つセキュアエレメント2基とハードウェア乱数生成器の出力と混ぜ合わせる。
背景にあるのは2021年3月のコード移行時に混入した脆弱性で、Galaxy Researchが8月14日に公表した報告書では、8,600を超えるアドレスから1,778.84BTC、約1億1,270万ドル相当の被害が確認されている。KuCoinは、脆弱性の公表前に1,082.65BTCが約1,196のアドレスから41分間で動いた形跡があり、攻撃者が有料のブロックチェーンサービスを使っていた可能性を指摘した。Coinkiteは全ユーザーに直ちの更新を求めつつ、既存のシードは更新後も脆弱なままであり、資金を動かす前に新しいシードを作る必要があると強調している。
ファームウェアを当てるだけでは足りない、という点が要になる。弱い乱数から作られた鍵は後から強くならないので、対象機種を使っているなら新規シードの生成と資金の移し替えまでが一連の作業になる。ハードウェアウォレットの安全性が、製品そのものではなく鍵を作った瞬間の条件に依存していることを示す事例だ。
グレースケールのZcash現物ETF、25日ごろNYSE Arcaで取引開始予定
グレースケールは8月21日に提出したForm 8-Kで、Zcash Trustの名称をThe Zcash ETFへ変更し、2026年8月25日ごろにNYSE Arcaで取引を開始する予定だと開示した。ティッカーはOTCQX時代と同じZCSHのまま。OTC市場からの上場替えという形になる。ただし同社は、規制当局の承認が前提であり、上場と取引開始の予定時期は保証されず、上場自体が実現しない可能性もあると明記している。
ZECの価格はこの見通しを織り込みに行っている。CoinGeckoの集計では8月24日12時時点で832.58ドル、24時間で+5.8%、直近24時間の高値は885.42ドルと前日の水準を上抜けた。7日間では+71.3%、30日間では+72.7%で、時価総額は140億ドル規模。8年ぶりの高値圏という位置づけは変わっていない。
米国の上場商品としての審査を、匿名性を高める機能を持つ銘柄が通れるかどうかが試される。名称変更の届出は手続きが進んだ形跡ではあるが、承認そのものではない。予定日を過ぎても取引が始まらない場合に価格がどう反応するかまで含めて見ておきたい。
Solanaがスロット時間を350msへ、憲法を含む3提案が投票中
ソラナ財団で技術担当バイスプレジデントを務めるJacob Creech氏は8月21日、Solanaのスロット時間が400ミリ秒から350ミリ秒へ短縮されたと発表した。承認済み提案SIMD-0525に基づく段階的な変更で、50ミリ秒ずつ4段階に分け、各段階を別々のエポックで有効化する。Anzaが開発するクライアントAgave v4.2で全4段階の有効化を目指し、次の目標は300ミリ秒、最終目標は200ミリ秒。ネットワーク稼働以来はじめての短縮になる。Solana公式は、チェーン上のRWA総額が40億ドルを超えて過去最高を更新したことも同時期に発表している。
ガバナンスの側も動いている。8月22日からエポック1023の終了までを期間として、3つの提案の投票が実施中だ。SGP-0001はトークン保有者の重み付け投票と委任権の上書きを定めるソラナ憲法、SGP-0002はディスインフレ率を-15%から-30%へ倍増して最終インフレ率1.5%への到達を5.7年から2.8年に早める案、SGP-0003は一律料金制から変動手数料への移行案。ソラナ財務企業のソラナカンパニーはSGP-0001に賛成する一方、SGP-0002と0003には反対を表明した。同社は第2四半期収益252万6,000ドルのうち251万2,000ドルがステーキング報酬由来で、利回りの予測が立ちにくくなることを懸念材料に挙げている。
性能の改善とトークン経済の変更が同じ時期に重なった。ステーキング報酬を収益の柱にしている上場企業がインフレ率の変更に反対するのは自然な反応で、ネットワークの利用者と保有者で利害が割れる論点だといえる。投票結果はSOLの供給計画に直結するため、保有している人は結果の確認を予定に入れておきたい。
新トランプコイン説を次男が否定、TRUMPは一時40%高
エリック・トランプ氏は8月23日、ドナルド・トランプ大統領が新しいコインを発行するとの噂をXで全面否定した。発端はWhaleScanというアカウントの投稿で、既存のミームコインTRUMPとMELANIAに言及しながら新コインのローンチが近いと主張していた。エリック氏は誰もコインを発行しようとしていないとしたうえで、そう主張する者がいればそれは詐欺だと警告している。噂が広がる過程でTRUMPは一時40%、MELANIAは11%上昇し、Robinhood Chain上には正体不明のトークンが出現して時価総額が一時約1,024万ドルに達した。2024年8月にも、エリック氏に関連するとの噂で急騰したトークンが否定後に大きく下落した前例がある。
この騒動はCLARITY法案の審議とも重なっている。上院共和党が7月22日に公表した草案では、大統領を含む公務員とその配偶者が対価と引き換えに暗号資産を発行・支援することを禁じた。ただし大統領の子どもは規制対象外で、民主党からは利益相反の防止として不十分だとの批判が出ている。トランプ一家はWorld Liberty Financialにも関与しており、政策と利益の距離が議会の主要な争点になっている。
否定そのものよりも、噂だけで40%動く市場の状態が読み取れる材料だ。名前の連想で価格がつくトークンは、発行者が実在しなくても取引が成立してしまう。CLARITY法案の利益相反条項がどこまで踏み込むかは、この種の値動きが繰り返される前提を変えるかどうかに関わってくる。
ソース
BTCは7.7万ドル台、RSI80超で過熱感
Term Financeがガバナンス攻撃で850万ドル流出
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