SEC、トークン化株式に5年の免除措置|金融庁は「販売所」誘導に懸念 — 9月18日
2026-09-18
予測市場が示す市場心理
詳細 →BTC、9月中に$80,000到達
参加者の意見が二分 — 市場は方向感を探っている
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法律の成立を待つ、という前提が9月17日に崩れた。上院で市場構造法案クラリティが審議入りに失敗した二日後、米SECとCFTCはそれぞれ手持ちの権限で免除措置を出し、トークン化株式の取引とウォレット経由のデリバティブに道を開いている。日本では金融庁が、もっと生活に近い論点――取引画面が利用者をどこへ誘導しているか――をJVCEAに突きつけた。市場は利上げ直後の下げを埋め戻し、ビットコインは9月18日12時時点で約7万6,980ドルで推移している。
- SECが5年間の「イノベーション免除」を発令、トークン化上場株式をAMM流動性プールで取引可能に
- CFTCはスタッフレター26-25で、パッシブソフトウェア提供者の仲介ブローカー登録を免除
- 金融庁が「販売所」への画面上の導線を問題提起し、JVCEAに利用者保護の強化を要請
- 米財務省がイラン系取引所BitBankを制裁、6〜7月に数億ドル相当のBTCがIRGCへ流れたとされる
- Zcashは半減期維持が98.9%の賛成で可決、9月18日12時時点で約1,490ドル(24時間で+8.2%)
SEC・CFTC、法案を待たず既存権限で規制を前進
9月15日の上院本会議で、市場構造法案クラリティの討論終結動議は賛成49・反対50となり、必要な60票に届かなかった。立法が止まった穴を、当局が行政措置で埋めにきている。SECが9月17日に出した「イノベーション免除」は、トークン化された上場株式をAMM流動性プールで取引する場に対し、証券取引所としての登録義務を5年間免除するものだ。無条件ではない。扱える銘柄数と取引量に上限があり、トークンの保有者には通常の株主と同等の権利、スマートコントラクトの監査可能性、取引停止の同期が条件として課される。裏付けのない合成商品は対象外とされた。同日、CFTCもスタッフレター26-25を公表し、カストディを持たず、注文を回送せず、売買シグナルも出さない「パッシブソフトウェア提供者」であれば仲介ブローカーとして登録しなくても執行勧告はしない、との立場を示した。3月にウォレット提供元のPhantomへ個別に与えた救済を、条件を満たす事業者全般へ広げた形になる。
免除には期限と上限があり、恒久的な制度ではない。クラリティ法の年内成立を織り込むPolymarketの確率は8%台まで下がっており、当面は法律ではなく当局の裁量で枠組みが動く前提で見ておきたい。
金融庁、「販売所」への誘導に懸念を表明
金融庁は9月17日、7月15日にJVCEAと行った意見交換会の論点を公表した。焦点は「販売所」である。板で相手方を探す「取引所」と違い、販売所は交換業者が提示する売値と買値の差から収益を得る。同庁はこの収益性の差を踏まえ、業者が利用者を販売所側へ誘導している可能性を指摘した。問題にされているのは手数料の高低そのものではなく、どちらを使うかを事実上決めてしまう画面上の導線が顧客本位といえるのか、という設計の話だ。2024年11月施行の改正金融サービス提供法で、暗号資産交換業者にも顧客等の最善の利益を勘案する誠実公正義務が及んだことが背景にある。同じ会合では、対面の本人確認におけるICチップ読み取りの必須化と、FATFがイランに求める対抗措置への対応も要請された。
同じ銘柄でも、販売所と取引所では手元に残る枚数が変わる。制度の結論を待つ前に、自分が使っている口座に板取引の画面があるかどうかは確かめておきたい。
米財務省、イラン系取引所BitBankを制裁
米財務省外国資産管理室(OFAC)は9月17日、イランの暗号資産取引所BitBankを制裁指定した。同取引所は、かねて制裁対象となっているイラン人実業家バラク・ザンジャニ氏が支配し、財務省によれば6月から7月にかけて数億ドル相当のビットコインをイスラム革命防衛隊(IRGC)へ移転させた。開発を担ったPishtaz Simorgh Electronic Trade社と、ザンジャニ氏の関係者3名も同時に指定されている。8月24日に始まった「Operation Economic Outcast」は、デジタル資産・技術・金・航空・海運の5分野からイランの資金流入を断つ枠組みで、今回はその暗号資産部分にあたる。なお名称は似ているが、日本のビットバンク株式会社とは無関係である。
金融庁が同じタイミングでFATFのイラン向け対抗措置への対応を業界に求めているのは、偶然ではない。制裁指定はアドレス単位でも公表され、交換業者の取引モニタリングに反映されていく。
国内取引所、ネットワーク更新で入出金を一時停止
チェーン側のアップグレードに合わせ、国内取引所の入出金告知が重なった。ビットバンクはAvalancheの更新に伴いAVAXの入出金を停止する一方、Stellarのプロトコル更新「Adapter」がメインネットで稼働したことを受けてXLMの入出金を再開した。GMOコインはAVAXの停止日程を9月22日8時から23日8時へ変更し、別途9月19日9時から11時に定期メンテナンスを予定している。今回のAvalancheの更新「Helicon」は日本時間9月23日0時に有効化され、ステーキングの最低ロック期間を14日から48時間へ短縮する提案などが含まれる。取引所に預けたままなら利用者側の作業は生じないが、この期間に送金を予定しているなら停止時間の確認が要る。
チェーンの更新は日程が事前に決まっているため、慌てる性質のものではない。ただし停止の開始と終了は取引所ごとに数時間ずれる。見るべきは自分が使う口座の告知だけでいい。
伝統金融がオンチェーンへ、S&Pは監査大手を買収
既存の金融機関がオンチェーン側の基盤そのものを取り込む動きが続いている。格付け大手のS&Pグローバルは、ステーブルコインやトークン化ファンド、DeFiプロトコルの土台となるスマートコントラクト監査企業OpenZeppelinの買収で合意した。発行体の財務を見てきた会社が、金融商品を動かすコードの安全性まで評価対象に入れることになる。コインベースはStablecoreと提携し、地銀や信用組合が既存の勘定系を大きく作り替えないまま暗号資産のカストディ・取引・決済を扱える体制を整えた。国内発の動きとしては、SBIデジタルプラクティスと韓国の教保生命保険が、ドルを介さずに円建てとウォン建てのステーブルコインを直接交換し、日本から韓国へ機関資金を移す構造を検証している。韓国の保険業界では初の実証だという。
いずれも一般の利用者が明日から触るものではない。ただ、格付け・地銀・保険というもっとも保守的な層が個別に動き出した事実は、規制の結論が出る前から実務のほうが先に進んでいることを示している。
Zcash、半減期維持の可決で1,490ドル台へ
プライバシー系のZcashが、次期ネットワークアップグレードNU7を巡るコインホルダー投票の結果を受けて上昇した。9月14日に公開された集計では、ビットコイン型の半減期を維持する案に98.9%、ブロック生成間隔を25秒へ短縮する案に99.9%の賛成が集まった。発行スケジュールを変えないという選択が希少性の話を補強した形で、Decryptは過去1年の上昇率が2,500%を超えると伝えている。9月18日12時時点の価格は約1,490ドル、24時間で8.2%高い。市場全体では、FRBが9月16日に誘導目標を3.75〜4.00%へ引き上げた直後の下げを埋め戻し、同時点でビットコインが約7万6,980ドル(24時間で+0.8%)、イーサリアムが約2,464ドル(同+1.4%)となっている。グレースケールの調査部門は今回の利上げを循環的な転換ではなく中期的な調整と位置づけ、暗号資産への資金配分に与える影響は限定的とみている。
値動きの理由が供給ルールを変えなかったことである以上、投票という材料は一度出尽くしている。ここから見られるのは、NU7が予定どおり実装されるかどうかのほうだ。
ソース
SEC・CFTC、法案を待たず既存権限で規制前進
金融庁、「販売所」への誘導に懸念を表明
米財務省、イラン系取引所BitBankを制裁
国内取引所、ネットワーク更新で入出金を一時停止
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