BTC、1月以来の8万6,000ドル台|国内取引所はハードフォーク対応で入出金再開 — 9月22日
2026-09-22
予測市場が示す市場心理
詳細 →今週のBTC $88,000到達
参加者の意見が二分 — 市場は方向感を探っている
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ビットコインが8万6,000ドル台に乗せ、1月以来の高値を付けた。ただし上昇の中身はショートポジションの整理が大きく、24時間で8億ドルを超える清算が発生している。国内ではビットコインのハードフォーク対応で止まっていた入出金が再開し、一区切りとなった。米国では上院でCLARITY法案が前に進まなかった余波が選挙資金へ向かい、欧州ではECBがトークン化資産を中央銀行マネーで決済する基盤を稼働させた。
- ビットコインは9月21日に8万6,332ドルまで上昇し1月以来8カ月ぶりの高値、9月22日12時14分時点は約8万5,510ドル
- 24時間の清算総額は約8億7,731万ドル、うちショートが約7億4,079万ドルで12万6,000口座超が強制決済
- Strategyが950BTCを7,570万ドルで追加取得、保有84万6,000BTCは6月22日の最高記録まで0.2%
- bitbankは9月19日17時頃に停止したBTC入出金を9月21日12時に再開、ECXの付与は「未定」
- 業界PAC Fairshakeが上院49対50でのCLARITY法案否決を受け、オハイオ州に3,000万ドルを投じる計画
ビットコイン、1月以来の8万6,000ドル台
Decryptによると、ビットコインは9月21日に8万6,332ドルまで上昇した。始値8万1,152ドルから約5%高で、1月以来8カ月ぶりの高値となる。ただし年初来では3%弱のマイナスで、2025年10月に付けた12万6,000ドル超の最高値とは距離がある。
上昇の中身は買いより清算に寄っている。Decryptの集計では24時間の清算総額は8億7,731万ドルで、うちショートが7億4,079万ドルと84%を占めた。内訳はBTCが4億9,148万ドル、ETHが1億9,511万ドル、対象口座は12万6,000を超え、最大の単一ポジションはバイナンスのBTC/USDTで1,129万ドル。Cointelegraphは同じ24時間を10億ドル超・ショート8億4,000万ドルと伝えており、集計時点と対象取引所で数字に幅がある。
テクニカル面では、NADA NEWSが9月21日に365日移動平均線(約8万3,000ドル)を回復し一時8万5,420ドルを付けたと伝えている。上昇はBTCだけではない。glassnodeはアルトコインサイクルの指標が「アルトシーズン」側に切り替わったとし、NEARは9月21日に週間で約78%高の4.29ドル、NEAR Intentsの累計取引量は293億ドルに達した。Cointelegraphによると、取引・トークン化に関連するトークンは最大50%上昇し、HYPEは96ドルの最高値を付けている。CoinGeckoでは9月22日12時14分時点のBTCは約8万5,510ドル、日本円で約1,347万円、24時間では約5.3%高となっている。
主因がショートの巻き戻しであれば、新規の買いが続かなくても燃料はいずれ尽きる。9月24日のトランプ・習近平会談、9月30日のPCE、10月2日の雇用統計が次の試金石になる。
Strategyの保有が6月の最高記録に0.2%まで接近
Decryptによると、Strategyは9月20日までに950BTCを7,570万ドル、平均取得価格7万9,670ドルで追加取得した。保有は84万6,000BTCで、累計取得額は638億ドル、平均取得価格は7万5,416ドル。6月22日に付けた84万7,363BTCまで1,363枚、0.2%の差に迫った。同社は8月9日までの週に1,690BTCを平均6万4,262ドルで売却しており、今回の取得価格はその水準を上回る。同期間にSTRC優先株を1億7,400万ドル分、177万1,238株買い戻し、専用のUSDキャッシュプールは13億ドルから10億5,000万ドルに減っている。
イーサリアム側ではBitMineが約7,400万ドル相当を積み増した。同社の開示では米東部時間9月20日21時時点の保有は598万3,940ETHで、総供給1億2,210万枚の4.9%にあたる。暗号資産と現金の合計は171億ドル。会長のトム・リー氏は第4四半期に出遅れた機関投資家が参入するとの見方を示している。
一方で資金の向きは一様ではない。Lookonchainの9月14〜20日の週次集計では機関がネットで2,254BTC(1億9,176万ドル)を購入し、ステーブルコイン供給も5,629万ドル増えた。ただし同社の9月21日更新によると、ビットコインETFは1日ベースで+1,363BTC(1億1,609万ドル)ながら7日ベースでは-4,418BTC(3億7,624万ドル)の流出、イーサリアムETFも1日+5万4,659ETH(1億4,945万ドル)に対し7日は-6万2,810ETH(1億7,173万ドル)だった。
企業財務の買いは戻ったが、ETFは週次ではまだ流出が残る。両者の向きが揃うかどうかが、今回の反発が踏み上げにとどまるかを分ける。
CLARITY法案否決、業界PACは3,000万ドルで反撃
DecryptとThe Blockによると、米上院はSECとCFTCの権限を整理する暗号資産市場の連邦ルール「CLARITY法案」の前進を49対50で阻んだ。これを受けて業界のスーパーPAC Fairshakeは、元民主党上院議員シェロッド・ブラウン氏の議会復帰を阻むため、オハイオ州の上院選に3,000万ドルを投じる計画を明らかにした。上院の勢力図を左右しうる選挙区だ。
Fairshakeはコインベース、リップル、アンドリーセン・ホロウィッツが主な資金源で、2026年の選挙向けに1億1,600万ドルを調達している。2024年にも約4,000万ドルを投じ、上院銀行委員長として暗号資産に懐疑的だったブラウン氏の落選に関与した。CoinDeskが伝えたStrike CEOの発言のように、法案の停滞自体はビットコインの2,100万枚という上限には関係しないとの見方もある。
立法が止まれば、実務のルールはSECとCFTCの規則制定と、選挙結果によって決まっていく。上場・カストディ・ステーブルコインの扱いが当局解釈に依存し続ける構図は、国内から米国市場を見る側にも影響する。
ECB、トークン化資産を中銀マネーで決済する基盤を稼働
ユーロシステムは9月21日、DLTプラットフォームとTARGETサービスを接続する「Pontes」を稼働させた。トークン化された株式や債券のホールセール取引を、中央銀行に置く準備預金という最も安全な形の資金で決済できるようにするものだ。対象は金融機関と市場インフラ事業者で、個人向けに開発が進むデジタルユーロとは別の枠組みになる。
初期参加はドイツ銀行、サンタンデール、ソシエテ・ジェネラル、KfW、欧州投資銀行を含む13機関がオンボーディングを完了し、Clearstreamを含む4つの台帳運営者が加わった。ECBは自己資金の一部をトークン化証券に投資する準備作業も始めており、初期の対象はユーロ建ての国債と、公的機関・欧州超国家機関が発行するトークン化証券。投資家として実務経験を積み、DLTの知見を組織に蓄えることが目的だと説明している。サービスは段階的に拡張され、取扱時間の延長を含めた完全実装は2028年が見込まれている。
中銀マネーでの決済は、トークン化証券の決済リスクを実務レベルで下げる。中央銀行が規制側にとどまらず投資家としても入る点が特徴で、拡張のペースと参加機関の広がりが次の見どころになる。
iOS向けFomoPeek、ウォレットの鍵とシードを抜き取る恐れ
バイナンスがiPhoneとiPadの利用者に対し、FomoPeekアプリを削除するよう呼びかけた。SlowMistとOKXの調査によると、バージョン1.1(9月9日)と1.2(9月12日)には、iOSの脆弱性を突いてサンドボックスを回避し、Keychainの情報を復号し得るフレームワークが含まれていた。秘密鍵、シードフレーズ、認証情報などが読み取られる恐れがある。推奨されている対応は、アプリの削除、iOSの更新、そして自己管理の資産が露出した可能性があるなら当該アプリを入れたことのない端末で秘密鍵とシードフレーズを作り直し、そこへ資産を移すことだ。
攻撃の入口はアプリだけではない。Decryptによると、フランスのヴァンダン・ル・ヴィエイユで暗号資産関連のIT技術者の自宅に4人が侵入し、家族を拘束して約4万ユーロ、4万6,000ドル相当を奪った。組織犯罪として捜査されている。
Chainalysisは9月17日、公開ブロックチェーンをマルウェアの指令基盤として使う「ブロックチェーン・デッド・ドロップ」が直近12カ月で420%増えたと報告した。悪性ペイロードの書き込みは1日平均2.06件から11.1件に増え、2026年第2四半期の新規活動の約3分の2は国家系の主体が占めた。北朝鮮系の事例では、BNB Smart Chain・TRON・Aptosを組み合わせ、一方の経路が遮断されても指令が届くよう冗長化していたという。
アプリストア経由なら安全という前提は置けない。秘密鍵を扱う端末と日常使いの端末を分け、保有額が大きい分はハードウェアウォレットに退避させておくのが現実的な線引きになる。
国内取引所、BTCハードフォーク対応で入出金を再開
bitbankの告知によると、同社は9月19日(土)17時頃に停止したBitcoinネットワークの入出金を、9月21日(月)12時に再開した。理由は9月20日頃に予定されていたビットコインのハードフォークへの技術対応と資産保全だ。この分岐はPaul Sztorc氏とLayerTwo Labsが計画するもので、Bitcoinのブロックチェーンから「eCash」チェーンが分かれ、新たな暗号資産「ECX」が発生する。既存のeCash(XEC)とは別の暗号資産である点に注意が必要だ。
段階はAlphaがBlock 963,648(8月23日頃)、BetaがBlock 967,680、MainnetがBlock 973,728で、正式なハードフォークはMainnetで実施される予定。目的はeCash側でDrivechain(BIP-300/BIP-301)を有効化し、サイドチェーンを使えるようにすることだ。bitbankとGMOコインがともに挙げているリスクは、BTCとeCashでアドレス形式が同一かつリプレイプロテクションが任意設定となる見込みのため、一方のチェーンで行った送金が他方でも成立し、ECXが意図せず移転する可能性がある点だ。
新資産の扱いは取引所で差がある。bitbankはECXの付与と自社での取扱いを「現時点では未定」とし、取り扱う場合はリスク評価と業界の自主規制規則に基づく手続きが必要だと説明する。GMOコインは第一報で、分岐後のチェーンではハードフォーク時点のBTC保有数量と同数の新規暗号資産が割り当てられる予定だとし、BTCを保有する顧客と貸暗号資産で貸出中の顧客は新規暗号資産または日本円の付与対象になる予定だと案内している。レバレッジ取引の建玉には調整金が発生する。
入出金は再開したが、Mainnetでの正式な分岐時には再度停止が入る可能性がある。送金の予定があるなら各取引所のお知らせを事前に確認し、分岐前後の送金は避けておくのが無難だ。
ソース
ビットコイン、1月以来の8万6,000ドル台
Strategyの保有が6月の最高記録に0.2%差
CLARITY法案否決、業界PACが3,000万ドル投入へ
ECB、トークン化資産の中銀マネー決済基盤を稼働
iOS向けFomoPeekが鍵とシードを窃取の恐れ
国内取引所、BTCハードフォーク対応で入出金再開