au PAYに暗号資産ウォレット「αU wallet」|財務省が国債オンチェーン研究会 — 10月1日
2026-10-01
予測市場が示す市場心理
詳細 →今週のBTC 8万2,000ドルまで下落
参加者の意見が二分 — 市場は方向感を探っている
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国内の決済レイヤーに暗号資産が入り込む動きが重なった一日だった。KDDIらがau PAYアプリ上で使えるウォレットの提供を始め、バイナンスペイは訪日外国人向けにPayPay加盟店での暗号資産決済に対応した。制度側も動いており、財務省は国債のオンチェーン対応を議論する研究会を立ち上げ、金融庁は3メガバンクらによるステーブルコイン貿易決済の実証を支援すると公表した。相場はビットコインが米PCE統計の鈍化で一時8万5,000ドルを超えたあと8万3,000ドル台へ押し戻され、上値の重さが残っている。
- KDDI・au Coincheck Digital Assets・HashPortがau PAYアプリ向けウォレット「αU wallet」を9月30日に提供開始、Pontaポイントからの交換は月300ポイントまで
- バイナンスペイのPayPay加盟店決済は日本国外のバイナンスユーザー限定で、日本居住者とバイナンスジャパン利用者は対象外
- 財務省は「国債のオンチェーン対応に関する研究会」の初会合を10月8日に開催、日本銀行と金融庁がオブザーバー参加
- 米現物ビットコインETFは9月17〜29日に9日連続の純流入、累計は約31億8,000万ドル(Decrypt集計)
- BTCは約8万3,400ドル(2026年10月1日12時時点、CoinGecko)、Glassnodeは長期保有者の取得価格が8万4,000〜8万5,000ドルに最も厚く集中していると指摘
au PAYに暗号資産ウォレット、PayPayは訪日客の暗号資産決済に対応
KDDI、au Coincheck Digital Assets、HashPortの3社は9月30日、au PAYアプリから使える暗号資産ウォレット「αU wallet」の提供を開始した。扱うのはWBTC、ETH、日本円建てステーブルコインのJPYCで、取引口座を開かずにPontaポイントから交換できる。交換上限は月300ポイント。ウォレットはノンカストディアル型で、保有する暗号資産をau PAY残高にチャージすると「au PAY マネーライト」として加盟店で使える。チャージ後の残高は資金決済法上の第三者型前払式支払手段に当たる。
同じ9月30日、バイナンスは訪日外国人向けにバイナンスペイでのPayPay加盟店決済に対応したと発表した。全国1,000万カ所以上の加盟店で暗号資産残高から直接支払えるが、対象は日本国外のバイナンスユーザーに限られ、日本居住者とバイナンスジャパンの利用者は対象外とされている。期間限定で10%の即時割引も案内されている。
ポイント経済圏と暗号資産がつながると、取引所に口座を持たない層にも接点ができる。実際に使われる規模になるかは、交換上限や対応銘柄がどこまで広がるかに左右される。
財務省が国債オンチェーン研究会、金融庁はステーブルコイン実証を支援
財務省は9月30日、「国債のオンチェーン対応に関する研究会」を立ち上げると発表した。第1回会合は10月8日。東京大学・早稲田大学の研究者と民間のストラテジストで構成し、日本銀行と金融庁がオブザーバーとして入る。論点は、ブロックチェーン上の即時決済に移行した場合の利点と欠点を現行の翌営業日決済の慣行と比べて洗い出すことで、年内にも整理する方針だ。
金融庁も9月29日、貿易決済へのステーブルコイン活用に関する実証実験を支援すると公表した。参加はトレードワルツ、NTTデータ、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行の6社。輸出企業がトレードワルツ上で書類を提出し、輸出債権の買取承認をきっかけにステーブルコインで決済する仕組みを、技術面と法令面の両面から検証する。同庁は9月30日に「AI時代を見据えたオンチェーン金融フォーラム」第1回の議事次第も公表している。
国債と貿易決済はどちらも円建ての大口決済だ。ここでオンチェーン化の論点が整理されれば、その設計が個人向けの送金や決済にも降りてくる筋道になる。
BTCは8万5,000ドル手前で失速、ETFは9日連続で純流入
ビットコインは9月30日の米PCEインフレ統計が市場予想を下回ったことで一時8万5,000ドルを超えたが、その後は押し戻された。10月1日12時時点では約8万3,400ドルで、CoinGecko基準の24時間変動はほぼ横ばいだ。30年物米国債利回りが5.6%を超え、債券利回りが20年ぶりの高水準にあることが重石になっている。
需給は強弱が入り混じる。米現物ビットコインETFは9月17日から29日まで9日連続で純流入し、累計は約31億8,000万ドルとDecryptは集計している。一方Glassnodeは、長期保有者の取得価格が8万4,000〜8万5,000ドルに最も厚く集中しており、上昇が続くにはこの帯を抜けて維持する必要があると指摘する。コイン建ての未決済建玉は約20%減って3月以来の低水準にあり、レバレッジ主導ではない上昇という読みもある。CryptoQuantは短期保有者の未実現利益が21か月ぶりの高水準に達したとして利益確定の圧力を挙げ、アルトコインの取引所入金も約1年ぶりの高水準になったと報告した。
アルト側は9月が広く好調だった。CryptoRankの集計では、大型アルトコイン86銘柄のうち79銘柄がプラスで、平均リターンは39.1%、中央値は27.5%。7.0%上昇したBTCを上回った銘柄は66あった。
上値の壁と利益確定の兆候が同じ価格帯に重なっている。8万4,000〜8万5,000ドルを維持できるかどうかが、9月のアルト高が続くかを測る目安になりやすい。
メタマスク、セキュリティ事案でバリデーターを予防的に退出
メタマスクは9月30日、インフラの一部に影響するセキュリティインシデントへの対応中だと公表した。同社はウォレットそのものへの差し迫った脅威は確認していないとしており、予防措置としてステーキング事業の非管理型バリデーターを退出させる。退出させるバリデーター数は明らかにしていないが、Lidoは同プロトコル上の退出が10月7日までに完了する見込みだとしている。
利用者側に生じるのは資産の流出ではなく報酬の機会損失が中心で、stETH保有者は特段の対応が不要とされている。Lidoは6,750 stETHを超える準備金で備えるとした。別件では、9月24日に3億8,750万ドルが流出したビットゲットのハッキングについて、攻撃者が約2,700ZECをZcashのプライバシープールへ移し始めたと報じられている。
秘密鍵が狙われた事案ではない点が重要だ。ただ予防的な退出という判断が出る規模である以上、ステーキング報酬が一時的に途切れる可能性はある。
米CFTC、予測市場の管轄を固める規則2件をホワイトハウスへ
米CFTCは9月28日、予測市場のイベント契約に関する規則2件をホワイトハウスの情報規制問題室に提出した。1件はイベント契約を「スワップ」の定義に明示的に含める提案規則で、もう1件はカジノ型のギャンブル商品をスワップ定義から除外する暫定最終規則だ。背景には州のギャンブル規制当局との管轄争いがある。オハイオ州などはスポーツ関連のイベント契約を違法な賭博に当たるとして規制を試み、第6巡回区控訴裁判所は州側に有利な判断を示している。暫定最終規則は通常の意見公募を経ずに発効できる。
事業者側の資金も動いている。ロイター報道としてCoinDeskが伝えたところでは、Kalshiは400億ドルの評価額で10億ドルの調達を協議しており、5月の220億ドルからほぼ倍増になる。一方でCFTCは、自身の恩赦に関する契約を取引したとして元下院議員アダム・キンジンガー氏を調査しているとも報じられた。
規則が通れば、予測市場の確率は州の賭博規制ではなく商品規制の枠内で扱われることになる。確率をどう読むかの前に、その市場を誰が監督しているかが変わる局面だ。
ステーブルコインの発行計画が相次ぐ、HSBCは香港ドル建て「RedCoin」
HSBCは9月30日、香港ドル建てステーブルコインの名称を「HSBC RedCoin」とすると発表した。2026年4月に香港金融管理局から取得したライセンスに基づき、2026年後半に決済アプリPayMeと香港向けモバイルバンキングアプリで提供を始める。まず個人間送金と加盟店決済から入り、その後ホールセール用途へ広げる計画だ。
同じ9月30日、ドイツのAllUnityが米ドル連動のステーブルコイン「USDAU」の発行を開始した。欧州の規制に準拠する形での発行になる。企業コンソーシアム型の米ドルステーブルコイン「OUSD」もローンチし、Uniswapでは即日利用可能になったほか、Aave V3 CoreおよびV4 Core Hubへの追加提案も公開されている。
発行体が銀行・規制準拠の専業事業者・企業連合へと分かれてきた。どの発行体の裏付け資産と償還ルールが実際に機能するかは、使う側が個別に確認する必要がある。
ビットバンク、JADAT全株式を三井住友信託銀行へ譲渡
ビットバンクは9月25日、デジタルアセット特化の信託会社の設立準備会社JADATの全株式を三井住友信託銀行に譲渡すると発表した。実行日は10月1日の予定で、譲渡価額は公表されていない。JADATは2022年5月にビットバンクと三井住友トラスト・ホールディングスが結んだ基本合意書を受けて設立準備が進められてきた会社で、譲渡後は三井住友トラストグループの完全子会社になる。両社はデジタル金融の進展を踏まえ、同グループ傘下で事業を進めるほうが業界の発展につながると判断したとしている。
国内の暗号資産カストディは、交換業者が自前で抱える形から信託銀行が担う形へ寄っていく。機関投資家の参入を前提とした受け皿づくりという意味合いが大きい。
ソース
au PAYに暗号資産ウォレット、PayPayは訪日客決済に対応
財務省が国債オンチェーン研究会、金融庁はステーブルコイン実証を支援
BTCは8万5,000ドル手前で失速、ETFは9日連続流入
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米CFTC、予測市場の管轄固めへ規則2件を提出
ステーブルコイン発行が相次ぐ、HSBCは「RedCoin」
ビットバンク、JADAT全株式を三井住友信託銀行へ譲渡