ビットコインETFは日本で買える?米国スポットETFと税金・将来見通し【2026年最新】

公開: 更新: 投資・運用

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時価総額
¥246.01兆
24h取引量
¥4.67兆
24h変動率
-0.07%
流通量
20.0M BTC

ビットコインETFは日本でも買えるのか——米国でのスポットETF承認が話題になり、楽天証券やSBI証券で取扱を探した人も多いはずです。実際には見つからず、戸惑った人もいるでしょう。結論として、2026年5月時点では楽天証券・SBI証券・マネックス証券のいずれの主要ネット証券でも米国スポット ビットコインETFは購入できません。SBI証券は公式に「採用不可銘柄」として明記しており、楽天証券・マネックス証券も取扱予定の公表はありません。

この記事では、日本国内の証券会社の対応状況、米国スポットETF12銘柄の特徴、現物保有との違いと税金、DOGE/SOL/ETHのスポットETF動向、金融庁の制度整備ロードマップまでを 2026年5月時点の事実で整理します。

ビットコインETFとは?仕組みをやさしく解説

ビットコインETF(上場投資信託)とは、ビットコインの値動きに連動するように設計され、株式と同じく証券取引所に上場している投資信託です。証券口座から銘柄コードで売買できるため、暗号資産取引所を新たに開設する必要がなく、税制も株式と同じ申告分離課税で扱える点が大きな特徴になります。

現物ETF(スポットETF)と先物ETFの違い

ビットコインETFは大きく2種類に分かれます。下記の用語ブロックで仕組みを整理してから、本文で詳細を見ていきます。

用語解説
  • 現物ETFSpot ETF

    運用会社が現物ビットコインを保管し、その持分を証券化したETF。NAV(純資産価値)はビットコイン現物価格にほぼ連動する。

  • 先物ETFFutures ETF

    CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)のBTC先物契約に投資するETF。ロールオーバーコストがかかり、長期保有では現物乖離が出やすい。

  • 経費率Expense Ratio

    ETFの運用報酬。年率で日割り控除されるため、長期保有ではコスト負担が累積する。米国スポット ビットコインETFは0.15〜1.50%で幅がある。

  • AUMAssets Under Management

    運用資産総額。ETFの規模・流動性・スプレッドの広さを判断する代表指標。

  • NAVNet Asset Value

    純資産価値。ETF1株あたりの理論価格で、市場価格と乖離しないよう authorized participant が裁定取引で調整する。

米国で2024年1月に承認されたのは現物ETFで、運用会社が裏付け資産として実際のビットコインをカストディアンに保管する設計です。一方、先物ETFは2021年10月から取引されているもので、CMEのビットコイン先物契約に投資する構造になります。本記事で「ビットコインETF」と表記するのは、原則として現物(スポット)ETFを指します。

ETFと現物ビットコインの本質的な違い

ETFは「証券口座で完結する投資商品」、現物は「24時間365日のグローバル資産」という性格の違いがあります。ETFは取引所の取引時間(米国市場なら9:30〜16:00 ET)に縛られ、送金やDeFi利用はできません。一方の現物BTCは秒単位で世界中に送れる代わりに、自己保管なら秘密鍵管理、取引所保管ならカウンターパーティリスクが発生します。

日本の証券会社で買えるか(2026年5月時点)

2026年5月時点で、日本の主要ネット証券(楽天証券・SBI証券・マネックス証券)はいずれも米国スポット ビットコインETFを取り扱っていません。SBI証券は公式の「採用不可銘柄」ページでIBIT・FBTC・GBTC・ARKBなどを明示的に採用不可と記載しており、楽天証券・マネックス証券も取扱予定を公表していない状況です。

SBI証券の対応状況

SBI証券は米国ETF採用不可銘柄一覧(最終更新:2024年7月31日)で、IBIT(iShares Bitcoin Trust)・FBTC(Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund)・GBTC(Grayscale Bitcoin Trust)・ARKB(ARK 21Shares)・BITB(Bitwise)・EZBC(Franklin)・HODL(VanEck)・BTCO(Invesco Galaxy)・BTCW(WisdomTree)・BRRR(Valkyrie)など、暗号資産関連ETFを採用不可と明示しています。

ただしSBIホールディングスは2024年に米資産運用大手フランクリン・テンプルトンと合弁会社を設立しており、国内で暗号資産ETFが承認された際には取扱を検討するとメディアが報じています(jutapon の解説記事 ほか)。SBI証券公式での明示的な発表はまだ確認できないため、解禁時の動きはあくまで「検討段階」と捉えてください。

楽天証券の対応状況

楽天証券は米国スポット ビットコインETFの取扱予定を公表していません。SBI証券のように明示的な「採用不可」表記は見当たりませんが、現状の投信法施行令ではETFの組入対象として暗号資産が認められていないため、実質的に取扱不可となっています。

なお楽天証券では関連商品としてインベスコ世界ブロックチェーン株式ファンド(信託報酬1.573%税込、純資産590.28億円・基準価額54,163円・前年比+211.51%、2026年5月1日時点)が投資信託として取扱されています。これは「ビットコイン現物」ではなくマイニング企業や暗号資産関連企業の株式に投資する商品で、ETFとは性格が異なります。

マネックス証券・松井証券・auカブコム証券

主要ネット証券の中でマネックス証券・松井証券・auカブコム証券もいずれも米国スポット ビットコインETFは取り扱っていません。マネックス証券はコインチェックを子会社に持つ国内屈指の暗号資産関連グループですが、証券側でのETF取扱は国内法制度上の制約によりまだ実現していません。

なぜ国内では買えないのか

根本原因は投信法施行令が暗号資産をETFや投資信託の組入対象として認めていないことです。金融庁の令和8年度税制改正大綱(2025年12月26日公表)でも「投信法施行令の改正を前提に組成可能」と明記されており、この施行令改正が進むまで国内ではETFそのものが組成できない状態が続きます。

国内で買えない期間にビットコインへ投資したい場合、現実的な選択肢は次の3つです。

  • 国内取引所で現物ビットコインを保有する(最も実効性が高い)
  • インベスコ世界ブロックチェーン株式ファンドなどの関連株式ファンド(証券会社で購入可能)
  • マイニング企業の米国株(MARA、RIOTなど)を米国株口座で購入

国内ETFが組成できない期間は、上記3つが現物・関連商品へのアクセス手段になります。

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米国スポット ビットコインETF 一覧と特徴

米国市場では2024年1月の現物ETF一斉承認以降、12銘柄のスポット ビットコインETFが取引されています。運用資産総額(AUM)の首位はBlackRockのIBITで、2026年5月時点で約667億ドルに達し、Fidelity FBTCが2位の地位を維持しています。経費率は0.15〜1.50%まで幅広く、銘柄選びは「経費率」「AUM規模」「運用会社の信頼性」の3点が判断軸です。

米国スポット ビットコインETF 主要12銘柄比較

ティッカー商品名運用会社経費率上場日
IBITiShares Bitcoin TrustBlackRock0.25%2024-01-11
FBTCFidelity Wise Origin Bitcoin FundFidelity0.25%2024-01-11
BITBBitwise Bitcoin ETFBitwise0.20%2024-01-11
ARKBARK 21Shares Bitcoin ETFARK Invest / 21Shares0.21%2024-01-11
HODLVanEck Bitcoin ETFVanEck0.20%2024-01-11
EZBCFranklin Bitcoin ETFFranklin Templeton0.19%2024-01-11
BTCOInvesco Galaxy Bitcoin ETFInvesco公式要確認2024-01-11
BTCWWisdomTree Bitcoin FundWisdomTree公式要確認2024-01-11
BRRRValkyrie Bitcoin FundValkyrie公式要確認2024-01-11
DEFIHashdex Bitcoin ETFHashdex公式要確認2024-01-11
GBTCGrayscale Bitcoin TrustGrayscale1.50%2024-01-11
BTCGrayscale Bitcoin Mini TrustGrayscale0.15%2024-07

経費率はiShares 公式BitwiseVanEckFranklin Templetonなどの各公式サイトの2026年5月時点の数値、およびFarside Investors集計に基づきます。BTCO/BTCW/BRRR/DEFI は経費率の最新公式値を再確認できなかったため「公式要確認」と表記しています。Grayscaleの旧投信から移行したGBTCは1.50%と突出して高く、コスト面では他の現物ETFが優勢です。最低水準はGrayscale Mini Trust(BTC)の0.15%で、長期保有を前提とするならコスト差は無視できません。

IBIT(iShares Bitcoin Trust)

BlackRockが運用する、AUM規模が最大の米国スポット ビットコインETFです。2026年5月5日時点でAUM約667億ドル、経費率0.25%、20日平均取引高は4,175万シェアと、現物ETFの中で最も流動性が高い商品となっています。NAVは46.22ドル、52週レンジは36.23〜71.32ドルで、ビットコイン現物価格にほぼ連動して推移しています。機関投資家の主軸はIBITに集中する傾向が続いています。

FBTC(Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund)

Fidelity Investmentsが運用する2位銘柄で、IBITと同じ0.25%の経費率です。Fidelityは自前のカストディサービス(Fidelity Digital Assets)でビットコインを保管しており、運用会社・カストディ一体型の運用構造が機関投資家から評価されています。Farsideのフローデータでも累計純流入は114億ドル超と、IBITに次ぐ規模で安定しています。

Grayscale GBTCとMini Trust(BTC)

Grayscaleはもともと投資信託(GBTC)として2013年から運用していたビットコインファンドを、2024年1月にETFへ移行しました。経費率は1.50%と他社の6〜7倍水準で、ETF移行後は持続的な流出が続いています。同社は2024年7月に低コスト版のGrayscale Bitcoin Mini Trust(ティッカー:BTC)を経費率0.15%で別途上場し、コスト競争に対応しています。

銘柄選びのポイント

実際に米国でビットコインETFを買う場合、判断軸は次の3点です。

  • 経費率:長期保有ほどコスト差が累積し、0.20%以下のBITB・HODL・EZBC・BTC(Mini)がコスト面で有利
  • AUM規模:流動性とスプレッドに直結し、IBIT・FBTCの2強が規模で安定
  • 運用会社の信頼性:BlackRock・Fidelityはカストディ体制が成熟し機関投資家の主軸

短期売買重視ならIBIT/FBTC、長期積立重視ならBITBやBTC(Mini)が選ばれやすい構造です。

ビットコインETFと現物保有の違い

ETFと現物ビットコインは同じ資産への異なるアクセス手段で、目的に応じて使い分けるのが基本です。ETFは証券口座完結で税制簡便、現物は24時間取引・送金可能で自己管理が利く、というのが本質的な違いになります。

取引時間・流動性・取引コスト

ETFは米国市場の取引時間(9:30〜16:00 ET、日本時間で23:30〜翌6:00、サマータイム時は1時間前倒し)に取引が制限されます。現物ビットコインは世界中の取引所で24時間365日売買でき、価格変動の激しい時間帯でも即時の対応が可能です。コスト構造もETFは「株式売買手数料+経費率(年率)」、現物は「現物取引手数料+スプレッド」で、長期保有ほどETFの経費率が累積します。

ETFと現物BTCの主要項目比較

項目ETF(米国スポット)現物BTC(国内取引所)
取引時間米国市場 9:30〜16:00 ET24時間365日
保管運用会社・カストディアン取引所ウォレット または 自己管理
取引コスト株式売買手数料+経費率(年0.15〜1.50%)現物取引手数料+スプレッド
税制(日本居住者)申告分離20.315%・損益通算可・3年繰越雑所得・総合課税(最大55.945%)※令和8年度改正後は分離課税予定
カウンターパーティリスク運用会社・カストディアン取引所(自己保管なら極小化可能)
送金・DeFi利用不可可能
相続・贈与証券口座経由で容易秘密鍵管理が複雑
国内口座での購入不可(2026年5月時点)可能

ETFは「金融商品としての扱いやすさ」、現物は「資産としての自由度」がそれぞれ強みです。日本では当面ETF購入の選択肢がないため、現物保有が実効的な選択になります。

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税金 — 米国ETFを日本居住者が買った場合

米国ETFを日本居住者が購入した場合、譲渡益は申告分離課税20.315%、配当は米国10%+日本20.315%の二重課税構造で外国税額控除の対象になります。NISAは日本の証券会社が取扱う海外ETFに限られるため、米国スポット ビットコインETFは2026年5月時点で対象外です。

譲渡益課税

SMBC日興証券の解説のとおり、米国ETFの譲渡益は申告分離課税の対象で、税率は20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)です。米国側では譲渡益課税が原則かからず、日本国内のみで課税されます。

特定口座(源泉徴収あり)で取引した場合は確定申告が不要、源泉徴収なしや一般口座の場合は確定申告が必要です。

譲渡益課税額=(売却価格平均取得単価×売却数量)×0.20315\text{譲渡益課税額} = (\text{売却価格} - \text{平均取得単価} \times \text{売却数量}) \times 0.20315

たとえば取得価額500万円のETFを700万円で売却した場合、譲渡益200万円に対して約40.6万円の税金がかかります。

配当課税と二重課税

配当が発生するETFの場合、米国側で源泉税10%(日米租税条約による軽減税率)が引かれた残額に対し、日本国内で20.315%が更に課税されます。最終的な税負担は理論的に約28〜29%まで膨らむ計算です。

ただし外国税額控除を確定申告で適用すれば、米国で支払った10%分を日本所得税から差し引けるため、最終税負担は通常の20.315%に近づきます。

なお現物バック型のスポット ビットコインETFは配当を支払わない設計が一般的です。一方でETH/SOLのステーキング機能搭載ETFは将来的に配当相当の分配が発生する可能性があります。

NISA・iDeCoの対象外

米国スポット ビットコインETFは2026年5月時点で日本の証券会社が取扱っていないため、NISA成長投資枠で買付できません。これは「NISA非対応」というより「そもそも売買経路がない」という状態です。仮に解禁されても、NISAの対象となるかは制度・各社の指定次第です。

暗号資産現物との税制比較

現行の暗号資産現物の税制は、米国ETFや令和8年度税制改正大綱後の想定と比較して大きな差があります。

項目暗号資産現物(現行)米国ETF改正大綱後の暗号資産(想定)
区分雑所得・総合課税申告分離課税申告分離課税
税率最大 55.945%一律 20.315%一律 20.315%
損益通算暗号資産同士のみ株式・他ETFと通算可株式等と通算可
繰越控除なし3年3年

現行の暗号資産現物は雑所得・総合課税で最大55.945%ですが、令和8年度税制改正大綱が施行されれば申告分離20.315%に統一される予定です。詳細は次の関連記事で解説しています。

令和8年度税制改正大綱の影響

金融庁の令和8年度税制改正大綱(2025年12月26日公表)には、暗号資産関連で次の内容が盛り込まれました。

  • 暗号資産現物・デリバティブ・ETFから生じる所得を申告分離課税の対象に
  • 投信法施行令の改正を前提に暗号資産ETFの組成を可能化
  • 損失の3年繰越控除制度を導入
  • 対象は「国民の資産形成に資する暗号資産」に限定(具体銘柄は今後告示)

適用時期は「金融商品取引法の改正法の施行の日の属する年の翌年1月1日以後」とされており、複数メディアでは最速で2028年1月1日からの新税制開始を想定しています。ただしこれは推定であり、確定スケジュールは2026年通常国会以降の改正法成立次第です。憶測を排し、金融庁・財務省の公式発表を都度確認してください。

DOGE / SOL / ETHのスポットETF最新動向

米国市場ではビットコインに続き、ETH(2024年7月)・DOGE(2025年9月)・SOL(2025年10〜11月)のスポットETFが順次上場し、現在すべて取引可能です。日本ではいずれも証券会社が取扱っておらず、米国スポット ビットコインETFと同じく投信法施行令の改正待ち状態です。

イーサリアム(ETH)スポットETF

ETHのスポットETFは2024年7月23日に米国で一斉上場しました。上場時点で取引可能だった主要銘柄には FETH(Fidelity)・CETH(21Shares)・ETHV(VanEck)・ETHW(Bitwise)・EZET(Franklin)・QETH(Invesco)・ETHA(BlackRock iShares)に加え、Grayscale 系の ETHE(既存信託の ETF 移行)が含まれます(Baker McKenzieブログの解説)。

上場当初の修正届では「ステーキングを実施しない」ことが各ETFで明記されていましたが、2026年3月のSEC/CFTC共同声明(後述)以降、ステーキング機能搭載に向けた動きが加速しているとの報道があります。最新状況は各運用会社の公式発表で確認してください。

ソラナ(SOL)スポットETF

SOLは2025年10〜11月に2銘柄が上場し、いずれもステーキング機能搭載型として設計されています。

  • Bitwise BSOL(NYSE Arca、2025年10月28日上場):保有SOLの100%をステーキングする設計で、ローンチ時の公表ではステーキング報酬の年率は約7%水準とされます。経費率は初回10億ドルまで3カ月間0%、その後0.20%(Bitwise公式PR
  • VanEck VSOL(Cboe BZX、2025年11月17日上場):Solana Strategies(STKE)が運用するステーキング型。手数料は初回10億ドルまで0%、その後スポンサー手数料0.30%+ステーキング手数料0.28%(VanEck公式PR

ステーキング報酬は SOL ネットワーク状況・バリデーター稼働・スラッシュ等で変動するため、年率や分配は事前に確定するものではない点に注意してください。

ドージコイン(DOGE)スポットETF

DOGEは2025年9月18日にREX-Osprey DOGE ETF(ティッカー:DOJE、Cboe BZX)が米国初の現物DOGE ETFとして上場しました(REX Shares公式)。経費率は1.50%と高めで、AUMはビットコインETFと比べ小規模ですが、ミーム資産として軽視されてきたDOGEに機関投資家アクセスが整備された意味は大きい上場でした。

XRPなど他のアルトコインETF

参考までに、XRPも2025年11月以降に複数のスポットETFが上場しています。Bitwise XRP(経費率0.34%、2025年11月20日上場)・Canary Capital XRPC(同11月13日)・21Shares TOXRなどで、合計AUMは2026年3月時点で約15億ドル規模です。ADA・LTC・AVAXなど他主要アルトコインも申請が進んでおり、米国市場では「主要暗号資産=スポットETFあり」が標準化しつつあります。

2026年3月:SEC/CFTCの暗号資産分類に関する共同解釈リリース

2026年3月17日、SEC(米国証券取引委員会)とCFTC(商品先物取引委員会)が暗号資産の分類に関する共同解釈リリースを公表しました(CFTCプレスリリース 9198-26Ropes & Grayの解説)。

メディア報道では「16銘柄程度がデジタルコモディティに分類された」と紹介されていますが、対象銘柄の正確なリスト・分類数は SEC・CFTC の一次資料(プレスリリースおよび関連 Fact Sheet)で各自確認することを推奨します。報道ベースで挙げられている候補には BTC・ETH・SOL・XRP・ADA・AVAX・LINK・DOT・HBAR・LTC・BCH・SHIB・XLM・XTZ・APT などが含まれるとされます。

この共同解釈リリース以降、既存ETFの規制リスク低減やステーキング機能搭載のハードル低下、新規ETF申請の加速といった方向性がメディアで議論されています。日本での制度整備にも影響を及ぼす可能性のある重要な動きと位置付けられます。

日本でビットコインETFが承認される見込み

日本での暗号資産ETF解禁は、金融庁の令和8年度税制改正大綱で「投信法施行令の改正を前提に組成可能」と明記された段階です。確定スケジュールはなく、最速で2028年1月の新税制開始が複数メディアで想定されていますが、実際には金融商品取引法の改正法成立次第で前後します。

制度整備のロードマップ

公式に確定している事項と、メディアによる推定を区別すると次のとおりです。

  1. 2025年12月26日(確定):与党 令和8年度税制改正大綱公表 — 分離課税・ETF解禁を明記
  2. 2026年通常国会(想定):金融商品取引法の改正案提出
  3. 未定:金商法改正成立 → 投信法施行令改正
  4. 施行翌年1月1日(確定):暗号資産現物・デリバ・ETFの申告分離課税適用開始
  5. 想定(メディア推定):最速で2028年1月1日から新税制

CoinDesk Japanの速報EY Japan Tax Alertでも同様のスケジュール感が示されていますが、改正法案の国会日程は未確定です。

解禁時の主要論点

実際に国内ETFが解禁される際、次の点が制度設計の論点になります。

  • 国民の資産形成に資する暗号資産」の具体定義(金融庁告示で指定見込み)
  • ETFの組成主体(運用会社)と保管(カストディアン)の制度
  • NISA成長投資枠の対象とするか
  • 既存の暗号資産取引所と証券会社の業務住み分け

国内ETF解禁時の市場インパクト予想

国内ETFが解禁された場合、想定される影響は次の方向性です(いずれも推定であり確定予想ではない点に留意してください)。

  • 流動性:証券口座経由で機関・個人マネーが流入する経路が増える
  • 現物BTC価格:米国スポットETF承認後と同様の需給インパクトが想定される
  • 参入障壁:申告分離課税で確定申告の手間が減る
  • 既存取引所:競合が増える一方、ETF裏付けの現物需要で取引所側も恩恵を受ける可能性

ビットコインETFの買い方(解禁前後シナリオ)

2026年5月現在、日本居住者がビットコインETFを買う実効的な方法は限定的で、現物BTCの保有を選ぶケースが大半です。米国口座を直接開設する方法は技術的には可能ですが、税務・規制面の留意点が多く、初心者には推奨しません。

解禁前:現物BTCを国内取引所で保有する

最も実効的かつシンプルな選択肢です。金融庁登録の暗号資産交換業者で口座開設し、500円〜1,000円程度から現物ビットコインを購入できます。bitbankやGMOコイン・Coincheckなどが主要な選択肢です。

長期積立を前提とするなら、自動積立機能のある取引所を選ぶと運用が楽になります。半減期サイクルの考え方や積立戦略は次の関連記事で詳しく解説しています。

解禁前:米国口座経由(推奨せず)

インタラクティブ・ブローカーズ証券(IB)など海外証券口座を直接開設すれば、技術的には米国スポット ビットコインETFを買い付けることが可能です。ただし以下の留意点が多く、初心者には強く推奨しません。

  • 為替リスク(USD/JPY)と為替手数料の累積
  • 税務処理が複雑:特定口座扱いがなく、自分で確定申告
  • 国内法上のグレーゾーン:金融サービス提供業者の登録なしの勧誘は禁止だが、自己判断での口座開設自体は合法
  • トラブル時の対応:日本語サポートが限定的

これらの理由から、解禁前は現物BTC保有のほうが現実的かつ安全です。

解禁後(想定シナリオ)

国内ETFが解禁されれば、楽天証券・SBI証券・マネックス証券などの証券口座から国内取扱で米国スポットETFまたは国内組成ETFを購入できる状態になります。NISA成長投資枠の対象になるかは制度次第ですが、税制が申告分離20.315%で完結する点は確定です。

解禁時にどの証券会社が早く動くかは現時点で公式発表がないため断定できませんが、SBI証券(フランクリン・テンプルトンとの合弁実績)・マネックス証券(コインチェック子会社)・楽天証券(楽天ウォレットとのグループ連携)など暗号資産関連グループを抱える各社の動向は注視に値します。

ビットコインETFのリスクと注意点

ビットコインETFには現物BTCにない便益がある一方、ETF特有のリスクも存在します。経費率の累積・為替リスク・市場時間外の価格ギャップ・規制変更リスクの4点は特に押さえておくべきポイントです。

主なリスク要因

  • 経費率の累積:年0.15〜1.50%が日々NAVから控除され、長期保有で持分が目減り
  • 為替リスク:USD建てETFをJPY換算する際、円高で評価額が減少
  • 市場時間外ギャップ:米国市場閉場中のBTC価格変動が翌営業日の寄り付きで一気に反映される
  • 規制変更リスク:SEC・CFTC・国内金融庁の方針転換で取扱条件が変わる可能性
  • 税制変更リスク:令和8年度税制改正大綱の内容が国会で修正される可能性
  • 運用会社の破綻:分別管理が一般的だが運用会社自体のリスクは残る
  • カストディアンの保管事故:Coinbaseなど大手カストディアンでもハッキング・運用ミスのリスク
  • レバレッジETF(参考):BITX等の2倍レバレッジ商品は減価リスクが大きい

ETFは「便利だが万能ではない」商品です。現物BTCのリスクと比較して、自分の投資目的にどちらが合うかを判断する必要があります。

ビットコインETF投資のまとめ — 2026年5月時点の意思決定

ビットコインETFを巡る2026年5月時点の状況を整理し、いま日本でできる投資判断をまとめます。

ビットコインETF投資 — 2026年5月時点の結論

  • 2026年5月時点で日本の主要ネット証券(楽天証券・SBI証券・マネックス証券)はいずれも米国スポット ビットコインETFを取扱っていない。SBI証券は公式に「採用不可銘柄」として明記
  • 米国市場では2024年1月以降、12銘柄のスポットETFが取引中。AUM首位はBlackRock IBIT(約667億ドル)、最低経費率はGrayscale Bitcoin Mini Trust(BTC、0.15%)
  • 米国ETFを日本居住者が買った場合、譲渡益は申告分離20.315%。配当(あれば)は米国10%+日本20.315%の二重課税で外国税額控除の対象。NISAは現状適用外
  • DOGE・SOL・ETHのスポットETFも米国で順次上場(DOJE:2025年9月、BSOL:2025年10月、VSOL:2025年11月、ETH:2024年7月)。SOL ETFはステーキング機能搭載だが報酬は変動
  • 金融庁は令和8年度税制改正大綱(2025年12月公表)で投信法施行令改正を前提とした暗号資産ETF組成を明記。最速で2028年1月の新税制開始がメディア推定
  • 国内ETF解禁を待つ間、実効的な選択肢は国内取引所での現物BTC保有。500円〜1,000円から始められ、令和8年度改正後は現物も申告分離課税の対象となる見込み

国内ETFの解禁は段階的にしか進まないため、いま動けるのは「現物BTCの少額積立」が最も現実的です。半減期サイクルや積立戦略を踏まえた長期保有の考え方は、関連記事も合わせて確認してください。

国内取引所で現物ビットコインを取引する場合、板取引で手数料を抑えられるbitbankが選択肢になります。

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参考文献

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定のETF・投資信託・暗号資産への投資を推奨するものではありません。日本国内の証券会社の取扱状況・税制・米国ETFの仕様は2026年5月6日時点の情報であり、変更される可能性があります。米国ETFや暗号資産の取引には価格変動リスク・為替リスク・流動性リスク・税制変更リスク・運用会社の破綻リスクなど重大なリスクが伴います。投資判断はご自身の責任で行ってください。最新情報は各証券会社・運用会社・金融庁の公式サイトおよび一次情報でご確認ください。

よくある質問

QビットコインETFは日本のSBI証券で買えますか?
A2026年5月時点では買えません。SBI証券は公式の「採用不可銘柄一覧」でIBIT・FBTC・GBTC・ARKBなど米国スポット ビットコインETFを明示的に採用不可としています。SBIホールディングスは2024年に米フランクリン・テンプルトンと合弁会社を設立しており、国内承認時には取扱を検討する姿勢を示しています。
Q楽天証券でビットコインETFは買えますか?
A2026年5月時点では買えません。楽天証券は米国スポット ビットコインETFの取扱予定を公表していません。代替商品として『インベスコ世界ブロックチェーン株式ファンド』など、ブロックチェーン関連企業の株式に投資する投資信託は取り扱われています。
QビットコインETFはNISA口座で買えますか?
A2026年5月時点では国内証券会社が取り扱っていないため、NISA以前の問題として買えません。日本でETFが解禁され、各証券会社が取扱を開始すればNISA成長投資枠の対象となる可能性はありますが、対象指定の有無は制度・各社判断によります。
QビットコインETFと現物のビットコインはどちらが得ですか?
A投資目的次第です。証券口座で長期保有・税制簡便を重視するならETF、24時間365日の取引や送金・DeFi利用を行うなら現物が向きます。日本では当面、現物保有が唯一の実効的な選択肢で、令和8年度税制改正大綱が施行されれば現物も申告分離課税20.315%の対象となる見込みです。
Q日本でビットコインETFはいつ買えるようになりますか?
A確定情報はありません。金融庁の令和8年度税制改正大綱(2025年12月公表)で『投信法施行令の改正を前提に組成可能』と明記されており、適用は金融商品取引法の改正法の施行翌年1月1日以後とされています。複数メディアでは最速2028年1月の新税制開始を想定していますが、これは推定であり、国会の改正法成立スケジュールに依存します。
QビットコインETFの税金はいくらですか?
A米国ETFの譲渡益は申告分離課税20.315%(所得税15%+復興2.1%+住民税5%)で、特定口座の源泉徴収ありなら確定申告は不要です。配当があれば米国源泉10%+日本20.315%の二重課税となり、外国税額控除を確定申告で申請すれば米国分の一部が日本所得税から差し引けます。なお現物バック型のスポット ビットコインETFは通常配当を出しません。
QDOGEやSOLのスポットETFは買えますか?
A米国では2025年9月にREX-OspreyのDOGE ETF(ティッカー:DOJE)が、2025年10〜11月にBitwiseのSOL ETF(BSOL)とVanEckのSOL ETF(VSOL)がそれぞれ上場し取引中です。BSOLとVSOLは保有SOLをステーキング運用する設計で、利回りが内包されます。日本の証券会社では現状いずれも取り扱われていません。

この記事の監修

仮想通貨のトリセツ編集部
監修仮想通貨のトリセツ編集部

株式会社DeLT 運営

株式会社DeLT(2023年10月設立)のメンバーで構成する編集部。金融工学とブロックチェーン実務の両面を踏まえ、コンテンツ制作・監修を行っています。

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